【事業再構築補助金】第10回公募以降の主な変更点

第10回公募(令和5年3月下旬公募開始予定)から、申請類型等大きく内容が変わります。
変更点を踏まえた上で、第9回(令和5年3月中旬応募締切り予定)に申請した方が良いのか、第10回以降に申請した方が良いのか考察します。

令和4年度第二次補正予算についてはこちら

主な補助対象要件

変更前2020年4月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月の合計売上高が、コロナ以前と比較して10%以上減少している。
②事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事
業再構築に取組む。
③補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。
変更後条件削除
②事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取組む。
③補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠によって異なる)以上増加、従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠によって異なる)以上増加の達成。

通常枠・回復再生応援枠

<変更前>

申請類型対象補助上限額補助率
通常枠事業再構築に取組む事業者従業員数20人以下:2,000万円
従業員数21~50人:4,000万円
従業員数51~100人:6,000万円
従業員数101人以上:8,000万円
中小企業:2/3
(6,000万円超は1/2)
中堅企業:1/2
(4,000万円超は1/3)
回復・再生応援枠引き続き業状が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者従業員数5人以下:500万円
従業員数6~20人:1,000万円
従業員数21人以上:1,500万円
中小企業:3/4
中堅企業:2/3
緊急対策枠足許で原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けたことにより、2022年1月以降の連続する6ヶ月のうち、任意の3ヶ月の合計売上高が、2019~2021年の同3ヶ月の合計額と比較して10%以上減少している、またコロナによって影響を受けている事業者従業員数5人以下:100万円~1,000万円
従業員数6~20人:100万円~2,000万円
従業員数21~50人:100万円~3,000万円
従業員数51人以上:100万円~4,000万円
中小企業:3/4(一部制限有)
中堅企業:2/3(一部制限有)

<変更後>

申請類型対象補助上限額補助率
物価高騰対策・回復再生応援枠業状が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者、原油価格・物価高騰等の影響を受ける事業者従業員数5人以下:1,000万円
従業員数6~20人:1,500万円
従業員数21~50人:2,000万円
従業員数51人以上:3,000万円
中小企業:2/3(一部制限有)
中堅企業:1/2(一部制限有)

(物価高騰対策・回復再生応援枠補足説明)下記対象期間の変更あり、次のいずれかの条件を満たす必要有り
①2022年1月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月間の合計売上高が、2019~2021年と比較して10%以上減少している。
②中小企業活性化協議会等から支援を受け、再生計画等を策定している。
※事前着手(2022年12月以降)有り

最低賃金枠(要件変更なし)

対象補助上限額補助率
変更前最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業状の厳しい事業者従業員数5人以下:500万円
従業員数6~20人:1,000万円
従業員数21人以上:1,500万円
中小企業:3/4
中堅企業:2/3
変更後変更なし変更なし変更なし

(補足説明)下記対象期間の変更あり、下記両方の条件を満たす必要有り
①2022年1月以降の連続する6ヶ月間のうち、任意の3ヶ月間の合計売上高が、2019~2021年と比較して10%以上減少している。
②2021年10月~2022年8月までの間で、3月以上最低賃金+30円以内で雇用している従業員が全従業員の10%以上いる。
※事前着手(2022年12月以降)有り

グリーン成長枠

対象補助上限額補助率
変更前研究開発・技術開発又は人材育成を行いながら、グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題の解決に資する取組を行う事業者中小企業:100万円~1億円
中堅企業:100万円~1.5億円
中小企業:1/2
中堅企業:1/3
変更後変更なし<エントリー(創設)>
従業員数20人以下:4,000万円
従業員数21~50人:6,000万円
従業員数51人以上:8,000万円
中堅企業:1億円
<スタンダード>
中小企業:1億円
中堅企業:1.5億円
※大規模賃上げ達成で上限3,000万円上乗せ
中小企業:1/2(大規模賃上げ達成で2/3へ引上げ)
中堅企業:1/3(大規模賃上げ達成で1/2へ引上げ)

(補足説明)
・要件を緩和した類型(エントリー)を創設。
・細かい要件以外に、事業終了後3~5年で給与支給額を年率平均2%以上増加させる必要あり。
※事前着手申請なし

創設申請類型

申請類型対象補助上限額補助率
成長枠成長分野(市場規模が10%以上拡大する業種・業態への転換)への大胆な事業再構築に取組む事業者従業員数20人以下:2,000万円
従業員数21~50人:4,000万円
従業員数51~100人:5,000万円
従業員数101人以上:7,000万円
※大規模賃上げ達成で上限3,000万円上乗せ
中小企業:1/2(大規模賃上げ達成で2/3へ引上げ)
中堅企業:1/3(大規模賃上げ達成で1/2へ引上げ)
産業構造転換枠国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の事業者従業員数20人以下:2,000万円
従業員数21~50人:4,000万円
従業員数51~100人:5,000万円
従業員数101人以上:7,000万円
中小企業:2/3
中堅企業:1/2
サプライチェーン強靭化枠海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強靱化及び地域産業の活性化に資する取組を行う事業者最大5億円中小企業:1/2
中堅企業:1/3

(成長枠補足説明)下記両方の条件を満たす必要有り。
①取組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属している。
 → 対象となる業種・業態は事務局で指定する
②事業終了後3~5年で給与支給額を年率平均2%以上増加させる
※売上減少要件撤廃
※事前着手申請なし

(産業構造転換枠補足説明)下記いずれかの条件を満たす必要有り。
①過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上縮小する業種・業態に属していること。
 → 業界団体が要件を満たすことについて示す
②地域における基幹大企業が撤退することにより、市町村内総生産の10%以上が失われると見込まれる地域に属しており、当該基幹大企業との直接取引額が売上高の10%以上を占める
 → 要件を満たす地域であることについて、自治体が資料を作成し、証明する
※事前着手申請なし

(サプライチェーン強靭化枠補足説明)下記条件全て満たす必要有り。
①取引先から国内での増産要請がある。
②取組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属している。
 → 対象となる業種・業態は事務局で指定する
③賃上げ要件
※事前着手(2022年12月以降)有り

投稿者プロフィール

大出 克己
大出 克己
1965年東京都渋谷区生まれ、多摩市で育ち、結婚後は練馬区へ。 趣味:ドライブ、テニス。